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前々からの望みがかなって、めでたく結婚した夫婦が、まず一番に願うことは、赤ちゃんが早くできることです。それが、一年たっても、二年たっても、子どもが生まれるきざしが見えないと、だんだんあせってきます。 「あんた、今日とっても、ええ話を聞いてきたぜ」と、ふとんの中で、嫁さんが夫に話かけてきました。「アノー「新」ちゅう所になあ、子宝地蔵さんがあってなあ、とっても、よう願いをきいてごされるだって、あしたいっしょに参りたいと思っとるんだけど」もちろん夫も承知しました。 翌朝二人はつれだって、「新」の子宝地蔵へ参拝に出かけました。お地蔵さんは、おなかに玉を抱いた、優しい姿で座っていました。二人は両手を合わせて「一日も早く、身ごもらせてください。」と、心をこめて拝みました。その後も二人は、早起きして、子宝地蔵に日参しました。 ![]() |