地域コミュニティ計画とは?
まちづくりに対する地域のみなさんの要望が多様化し、また高度化する中で、全てを行政が担うのではなく、地域のみなさんと行政が協働して考え、どのような地域にしたいのかという思いや、地域の課題・問題点の解決に向けた取り組みを計画的に実施していくことが求められています。
その活動の目標や方向性を記したものが「地域コミュニティ計画」です。「地域コミュニティ計画」は、地域のみなさん一人ひとりの力を引き出し、自主的に地域コミュニティ活動へ参画するための目指すべき方針となります。
計画の内容には、
@地域の現状や課題
A地域づくりの目標
B目標を実現するためのコミュニティ活性化策
C期待できる効果
などを盛り込みます。
<「地域コミュニティ計画」作成の手引き(案) 平成20年2月 鳥取市> より
美保南まちづくり協議会では
「地域コミュニティ計画」の策定は、地域の現状と課題の整理(地域住民の意見の集約等)を平成20年度に行い、平成21年度から検討・協議を始めました。
平成22年に「美保南まちづくり計画」という名前の「地域コミュニティ計画」を策定しました。
<計画策定の目的>
美保南地区は近年めざましく発展し、生活環境も大きく様変わりしている。また、時代の変遷とともに住民のニーズや価値観も多様化し、併せ少子高齢化が進むことにより地域福祉の充実など様々な課題が山積みとなっています。美保南地区を子どもから高齢者まですべてのひとが安心して暮らせる地域にしていくためには、地域住民が一体となって総合的・計画的にこれらの課題解決に取り組んでいく必要があります。そのため、住民の英知と協力を結集して、「住みよい・魅力ある美保南」をめざします。
<計画の目指す役割>
この計画は、美保南地区における「協働のまちづくり」の基本的な方法を示すとともに、地域コミュニティの充実・強化にむけて地域の現状と課題を把握し、課題解決にむけた目標と施策を明らかにしようとするものであり、具体的には以下に掲げる役割を担うものとします。
美保南まちづくりにおける総合的・基本的な指針とします。
地域住民における自主的で積極的な活動の目標となるものです。
鳥取市協働のまちづくりと連携し、市民と行政が支え合う施策の指針とします。
各種団体活動との連携と支援に対する指針となるものです。
「8つの主要テーマ」を基に策定しました。
主要テーマ | 主 な 内 容 |
安心・安全なまち | 防犯・防災・交通安全の推進 |
環境にやさしいまち | ごみ分別・減量化の推進、廃棄物不法投棄の排除、公園・公共空間の美化 |
健康・福祉のまち | 住民の健康保持・増進、地域福祉の充実、子育て支援 |
子どもを育むまち | 青少年の健全育成、子どもの遊び場確保、正しい生活習慣の励行 |
高齢者が集うまち | ふれあい・交流の促進、いきがい対策、ボランティア活動 |
教育・文化のまち | 生涯学習・社会教育・人権教育の推進、教育・文化の環境整備、教育・文化交流の推進 |
ふれあい・交流のまち | ふれあい・交流機会の確保、地区公民館の活用、スポーツ活動の推進 |
活力と潤いのあるまち | 地域基盤の整備、地域自治活動の確立、農業農村むらづくりの支援、男女共同参画社会の構築、次世代を担う若者の育成 |
<計画の構成>
この計画は、「基本計画」と「実施計画」で構成しています。
・基本計画は、平成22年6月に完成し、8月に概要版を各戸配布しました。
・実施計画は、平成24年3月に完成し、4月に概要版を各戸配布しました。
基本計画 | 美保南まちづくり計画の目指す基本的方向、現状と課題、課題解決にむけた目標・施策等を明らかにする。 |
計画の目的 | 上記<計画策定の目的> |
計画の目指す役割 | 上記<計画の目指す役割> |
まちづくりの基本的 方向 |
上記「8つの主要テーマ」 |
地域の沿革と現状 | 基礎情報、安心・安全情報、暮らしの情報等 |
地域の現状と課題 | 住民意識調査結果、各種団体アンケート調査結果等を基に部会で整理 |
課題解決にむけた 目標と施策 |
@スローガン・フレーズ まちづくりにはロマンが必要なので、スローガンやフレーズを掲げ計画のイメージ化を図る。 A基本目標の設定 課題解決すべき目標を集約し、目指すまちづくりの姿を明らかにする。 Bまちづくり推進計画の作成 この推進計画は、地域コミュニティ計画策定指針に基づき、「基本目標」・「計画目標」・「推進目標、短期・中期・長期」で構成する。 <基本目標>目標:「基本計画3 まちづくりの基本的方向」に掲げる項目とする。 内容:現状と課題及び基本的方向総括で提議された課題等を踏まえ、取り組むべき 主要な目的・課題解決にむけた包括的指針を整理する。 <計画目標>目標は、「基本計画3 まちづくりの基本的方向」に掲げる推進指針とする。ただし、 推進指針ごとに整理することが困難な場合は、総括した事項で整理する。 <推進目標>「現状と課題」が提議された課題に基づき、課題解決にむけた基本的指針を整理する。 ※短期・中期・長期計画→「現状と課題」が提議された課題解決にむけた目標について、 緊急度を勘案して以下により区分し、取り組み指針を整理する。 ・短期計画 単年度又は2〜3年で取り組む目標 ・中期計画 概ね5年を目途に取り組む目標 ・長期計画 長期にわたって取り組みが必要な目標 |
計画の推進 | まちづくりの基本は、地域住民の主体的な活動と地域の連携が必要であります。そのためには、主役は地域住民であるという認識の深化を図るとともに、住民の意見・要望や工夫を施策決定及び実行過程に反映させて、計画の着実な推進を図ります。 @地域活動の充実 この計画は、美保南地区自治活動の指針となるものであり、美保南地区各種団体間の連携及び横断的な推進体制の整備を図り、地域が一体となって積極的に推進します。 A自発的活動への支援 まちづくりにあたっては、住民意識の高揚が必要であり、様々な分野への積極的な参加と自主的活動を支援し、「住民の手による、住民のためのまちづくり」を推進します。 B継続的推進と人材育成 住民一人ひとりの積極的な活動への参画を促し、まちづくりに関する情熱やノウハウ等を有する人材の育成を図るとともに、地域を愛する心を醸成します。 C市政への積極的な参画 計画の推進にあたっては、鳥取市の支援及び市政との連携が不可欠であり、市政への積極的な参加を行うとともに、住民の意見や要望を的確かつ迅速に把握し、住民の声を市政に反映できるよう努め、市民と行政が支え合う協働のまちづくりを推進します。 D積極的な情報提供と活動環境の整備 地域活動への理解と信頼を深めるためには、適時・的確な情報の提供が不可欠であり広報活動の充実を図るとともに、誰でも活動に参加できる環境の整備を図ります。 |
計画の評価と見直し | @計画の評価 計画の推進にあたっては、「まちづくり推進計画」に掲げる目標の達成度を検証し、未達成な推進目標等についてはその要因を分析して今後の推進のあり方等評価を行います。 A計画の見直し この計画は、3年ごとに見直します。ただし、上記評価及び地域環境により新たな課題への取り組み等が必要となった場合は、逐次計画を見直し、まちづくりに反映させます。 |
実施計画 | 基本計画に定める目標及び施策に基づき、当面取り組むべき具体的な計画を策定し、地域住民の理解と協力を得て、目標の達成にむけて諸事業を推進する。 |
計画の目的 | この計画は、基本計画に掲げる短期実施施策について具体的な行動計画を策定し、地域住民の参加を得て、早期解決にむけて着実な推進を図るものとする。 |
基本計画に基づく 行動計画 |
@計画の内容 計画の策定にあたって、今日までの取り組みに係る課題や隘路を精査し、どのような活動が有効か検証し、簡潔でわかりやすく実行可能な行動計画を策定する。 A数値目標の設定 数値目標の設定が可能な課題についてはできるだけ設定し、目標意識の醸成を図る。 B実施期間 事業の実施期間は概ね3カ年を目途とし、中長期に至る計画は盛り込まないこととする。 |
実施主体 | 計画の実施主体はまちづくり協議会とし、各種団体活動に関わる計画は、別途調整して円滑な推進を図るものとする。 |
重要課題の推進 | まちづくりに関わる重要課題については、重点的・横断的に対処できるよう、企画立案、総合調整機能の充実・強化を図るとともに、プロジェクトチーム等弾力的に推進するための組織を設置して推進する。 |
計画の管理と見直し | 実施計画の推進にあたっては、年度半期ごとに進捗状況を把握し進行管理を行うとともに、見直しが必要な場合は、改めて実施状況を検証し可能な措置を講じるものとする。 |